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ECサイト運営におけるマーケティングの考え方と実践【チェックシートつき】

2023.08.10更新

koujitusでは、デジタルマーケティングを一気通貫で支援しています。 デジマケのプロジェクトといっても本当に様々なプロジェクトがあるのですが、その中のオーソドックスなプロジェクトの一つに「ECサイトの運営」があります […]

koujitusでは、デジタルマーケティングを一気通貫で支援しています。

デジマケのプロジェクトといっても本当に様々なプロジェクトがあるのですが、その中のオーソドックスなプロジェクトの一つに「ECサイトの運営」があります。

今回は、koujitsuで実践しているECサイト運営関連のプロジェクトで実践している、基本的な事項を網羅してお伝えします。2時間くらい読むのに時間がかかる書籍ではきっちり網羅されているものはあるのですが、5分くらいで読める記事で、ここまで全部伝えてるものは他にないと思うので、ぜひ読んでください!!!

ちなみに、デジマケの実践にかなり寄った書き方になっているので、読みながら用語が「??」になった方がいたらスミマセン。(用語解説の記事やテストもつくります)

そして、ECサイトのデジマケ実践レベルをチェックできるチェックシートも最後につけたので、自社の実践レベルを確認してみてください!(チェックシートのアクセスに個人情報の入力は不要です!)

 

ECサイトのKGI/KPI設計

ECサイトの売上目標の考え方

まず、ECサイトの売上は下記のように分解できます。

💡 売上=客数(セッション数)×客単価×転換率(CVR)

 

このうち、客数(セッション数)は下記のように分解できます。

💡 客数 = 新規顧客数 + 既存顧客数

💡 セッション数=Organic Search+Social+Direct+Referral+PaidSearch+Display+Email

※分類はGoogleアナリティクスのデフォルトチャネルグループから引用

セッション数を増やす方法

ウェブの領域では、上記6種類の流入元がすべてです。

ECサイトのGoogle Anaytics(GA)を見て、お金をかけなくてもとれる流入数(広告以外で毎月入ってきている流入数)が今何セッションあるのかをまず確認しましょう。

季節によって変動する場合がある(ECサイトの場合、お中元・お歳暮・母の日・父の日・バレンタインデー・ホワイトデーなど、特定の記念日やギフトシーズンに自然とアクセス数が増える傾向がある)ため、過去1年~2年分のデータがある場合はGAでざっと見ます。(最大の商戦期に、年間売上の50%以上が偏るケースもあるので要注意。お花屋さんは母の日、チョコレートはバレンタインデーに年間売上の8~9割が集中する等、業態によって傾向が異なります。)

そのうえで、

  • お金をかけて流入数を取る場合、いくらかかるのか?
  • いくらまでなら広告にお金をかけられるのか?

を確認し、セッション数をどのように担保するかを設計します。

 

流入元別のセッション数を増やす方法

①自然検索で増やす場合

ブログ記事など、SEOコンテンツで検索数を増やす方法です。サイトのドメインパワー、事業主の当該事業ジャンルにおける権威性、キーワードの競合性やボリュームによって、どれくらいSEOで増やせるかが異なります。

月10記事ほど良質なコンテンツを増やせれば、3か月~6か月で3,000~4,000セッション、月30記事ほど増やせれば同期間で1万セッションほどにできる可能性があります。SEOは、広告と異なり資産になる(一度お金をかけて記事を書いたら、その後メンテナンスをすることでアクセスをとり続けることができる)施策ですが、一定の効果が現れるまで最低6か月の時間がかかります。

※SEOの詳しい内容はまた別の記事にて・・・

 

②SNSで増やす場合

InstagramやTwitter、TikTokなど、自社のSNSアカウントの運用によってアクセスを伸ばす方法です。

 

1.SNSの媒体選定

SNSと一口に言っても、様々な媒体があります。SNSの選定においては、自社SNSリンクが添付できるSNSを選びましょう。この観点で、InstagramとTwitterを選ぶ場合が多いです。TikTokも話題になると売れますが、投稿にリンクがつけられないことや、プロフィールリンクはフォロワー1,000人以上にならないと添付できないことから、ゼロから始めるにはややハードルがあると言えます。

 

2.アクセスの伸ばし方①キャンペーン

SNSキャンペーン Instagramのハッシュタグやいいねキャンペーン、ツイッターのRTやコメント・いいね&フォローキャンペーンなど、SNSでキャンペーンを企画してアクセスを伸ばす方法。SNSの影響力を使いつつ、キャンペーンの対象とする商品の認知もとることができるます。

 

3.アクセスの伸ばし方②インフルエンサー

インフルエンサーに商品を提供しPRしてもらう方法。お金がかかる場合と、かからない場合があります。 お金がかかる場合は、フォロワー単価での固定報酬(インフルエンサーがもつフォロワー数×単価)の場合と、成果報酬(1件売れるたびに件数あたりの単価を支払う)の場合がある。

 

4.アクセスの伸ばし方③アンバサダープログラム

一般ユーザーで、自社の商品のファンのユーザーに対して、商品を提供しPRしてもらう方法。基本的には無償で行われます。インフルエンサーと異なり、影響力があまりなくても、本当に商品を愛用してくれる人をコミュニティ化し、継続的に発信してもらうよう、プログラムとして運営する場合もあります。

 

③Referralで増やす場合

外部サイトから自社のECサイトを参照してもらう(被リンクしてもらう)方法。主に方法は下記3つがあります。

 

1.プレスリリースの配信

PR ニュースをプレスリリースとして出す方法。プレスリリースの配信プラットフォームとして最もポピュラーなのはPRTIMES。プレスリリースが他メディアに転載されたり、取材されて記事になったりすることで、参照されるサイトを増やすことができます。何のニュースでプレスリリースを出すかの詳しい解説は別の記事に譲りますが、ECサイトの場合は「新商品発売」、「ユーザー数XXXX人突破」、「XX特集」等の企画に合わせた発信等が考えられます。そのほか、アンケート調査を行い自社の商品に関係する調査リリースを出すことで、調査データとして参照されやすくなるため、被リンクを獲得しやすくなります。

 

2.アフィリエイトの実施

アフィリエイトの広告主となり、ブロガー等に記事で紹介してもらう方法。アフィリエイトを実施するためには、A8ネットなどASPと契約して掲載する必要があります。(インフルエンサーの成果報酬型もアフィリエイトの一種)有力なメディアに掲載してもらえると、月に数十件の新規顧客獲得につながる場合もあります。

 

3.記事広告・純広告への出稿

記事広告にお金を払って記事を書いてもらう方法。アクセス数が多いメディアは、自社の記事や、メディア内のバナー枠を広告として販売しています。(例えば、「マイベスト」等)

 

④広告で増やす場合

多くの場合、広告配信によって一定のアクセス数を確保することになります。広告で増やす場合、必ず費用対効果を指標にいれて、目標を設計します。

<広告で最低限見るべき指標>

指標 内容
CPC クリック単価。コストの試算に使う。アクセス数から計算するとき一番よく使う指標。

リスティング広告:ECサイトで50円~150円くらい。

Instagram広告:食品20円~100円くらい。コスメ100円~200円くらい

CPA コンバージョン1件あたりのコスト。
ROAS 広告費に対する売上の割合。売上÷広告費で算出される。

リスティングだと200%~300%くらい。

アドだと100%わることもある。媒体によってROASのとるべき指標が変わる。

※ほかにもCPMやCTR等広告単体の評価として見るべき指標はたくさんあるが、KPIをつくる時点では上記3つあればたてられます。

 

④メルマガで増やす場合

メルマガは、基本的には既存顧客に対する対策になります。(1回買ったときにメルマガに登録するから)

<メルマガの見る指標>

開封率・クリック率・CVR

<工夫するポイント>

件名・HTMLメールにすること・商品ページのリンク数・送信する時間と頻度・セグメント等

※セグメントについては「ファネル別対策」のセクションで言及する

 

月次のKPIをたてる

流入元別のセッション数のKPIを設計します。設計する際は、過去の傾向も見ながら大まかに1年間で計画をたてます。

※流入元別にCVRが大きく異なるので、流入元×CVRで目標たてるともっと正確なKPIになります。(例えば、リスティングだと1%、アドだと0.2%程度ですが、自然検索は1.5%、Directは10%になることも。)

客単価を上げる方法でよくあるもの

①送料無料ライン

「XXXX円以上で送料無料」のラインをつくる。

②セット商品の提案

単品商品をセットにして、2個買うよりセットで買った方がお得な商品をつくる。

③ついで買いの提案

「この商品を買ってる人にはこれもおすすめ」の商品を提案する。提案方法は、使っているECプラットフォームの機能に制限されるが、レコメンドエンジン(Amazon的なやつ)、「関連商品」の表示、該当商品ページへのリンク添付、等の方法がある。

④クーポン

「XXXX円以上でXX%オフ」クーポンを配る。3,000円以上で3%オフ、5,000円以上で5%オフ、10,000円以上で10%オフ、など階段をつくったクーポンを同時に提示すると、高いほうに触れて客単が増える傾向がある。

※クーポンを使う場合は、最終的な利益が減るので、利益率とのバランスをみて提案する。

CVRを上げる方法

①商品ページのUIの改善

  • 購入ボタン

商品ページの、「購入する」ボタンがわかりづらい位置にあったり、スクロールしないと見えない場合、購入意欲がわいてから購入するまでに時間がかかってしまう。「購入する」ボタンを常に表示されるようにしたり、フロートで追いかける機能を追加したり、ボタンの色を赤色に変えたり、などの方法がある。

  • 商品画像

楽天モールでも、一般的に「20枚以上」商品画像をセットすることが推奨される。

様々な角度から撮った写真、ギフトの場合はお届けのイメージ(梱包のイメージ)など、どんな状態で届くのかしっかり画像があるほうが購入意欲がわく。

②商品ページ以外のUIの改善

  • TOPページ

楽天などのモールでない限り、TOPページが最もPV数が多いページになる。TOPページから、商品ページまでの距離が近ければ近いほどCVRが高くなる。また滞在時間が長いほど 同じくCVRが高くなる。

TOPページから商品ページまでの距離:TOPから、いきなり商品ページに飛べる導線がいくつあるか?TOP→カテゴリ→商品など、全部2クリックになってないか?

滞在時間:商品ページにたどり着いたら離脱するUIになってないか?関連商品のレコメンドや、前に戻る動線など、ほかのページを見たくなるUIになってるか?

  • 特集・企画ページ(LP)

特に押したい商品群や、セール企画があるときは、それ専用のページをつくると◎。LPのようにページでつくるか、ECサイトの機能でカテゴリページをつくり、関連商品をまとめるか、など工数との兼ね合いで実現方法はいくつか方法がある。

③カート・決済機能の改善

  • カートのUIが購入しやすい仕様になってるか?

ECのASPによって変えられない場合が多いが、カートにたどりつきにくいUIになっている場合は、カートへすぐいける動線を増やす等の対策が考えられる。

  • 決済方法が複数あるか?

カードと口座振り込みは一般的にそろえるべき。その他、「〇〇Pay」は手数料との兼ね合いで、導入を検討する。Amazon、楽天と同時出店している場合はそれぞれのPayがあると、モールからの乗り換え促進になる。

ファネル別の対策

  • ファネルの定義

一般的に、ECサイトのボトルネックには

初回購入・2回目購入(F2)・休眠・ロイヤル化の4つにあることが多い。購入回数の発生のしかたによって、上記指標は異なる。単品買い切りの場合は上記が主な指標になる。

ファネルの定義(誰がロイヤル顧客か)は、商品を消費するスピードによって異なる。ギフト商品の場合、年1回しか購入しない人でもロイヤル顧客になりえる。耐久財の場合、買い替えサイクルが5年くらいある場合も。

例えば、単品定期もの(月3,000円のサプリ等)の場合は、初回オファー(初回半額など)の購入率と解約率が指標になる。

①初回購入を増やす方法

  • 入口商品

「初回限定お試しセット」等、1回だけ購入できるエントリー商品。通常は、一般価格より安く設定されている。複数お試しできるセットとして販売することが多い。

  • 目玉商品

楽天でいうとランキングが狙えるような、ヒーローアイテム。ECサイトは、一般的に、**特定の商品の売上が全体の売上を引っ張っていることが多い。**圧倒的に購入され、アクセスされる目玉商品がない場合は、それが何になりえるか、競合他社の商品SKUを研究して、作り出す。

②F2転換を増やす方法

  • 初回購入直後のオファー

購入した直後が、一番関心度が高いタイミング。よくある方法としては、「次回使える1か月限定クーポン」等をサンクスメールで配布する。

※クーポンの期限は、商品を使い切るタイミング等の商品の特性や、「何日以内に2回目の購入がなければ休眠する確率が高い『デッドライン』がいつか」によって異なる。

  • 公式LINE登録のオファー

こちらからプッシュで情報をお届けできるように、LINE登録のオファーをサンクスメール等で送る。登録率があまりにも低い場合、LINE登録のメリットとして、クーポンをつける場合もある。

  • 同梱物の工夫

次に関心度が高いのが、商品が届いたタイミング。商品の同梱物に、ほかの商品の案内や各種SNSのQRコード、クーポンなど、次につなげる要素を盛り込む。コスメの場合は、商品の使い方や、メーキャップのコツを書いたコンテンツなどを入れていることもある。食品の場合はレシピブックなど。

お店によっては、お手紙など、お客様への感謝を伝えるコンテンツをいれていることもある。

③休眠復活の方法

  • お誕生日クーポン

メルマガやLINEで配布するお誕生日クーポンをきっかけに、再購入してもらう。

  • 起死回生アイテム

休眠から復活した顧客のデータが複数ある場合は、購入されているアイテムに共通項が見られないか?を調査する。

④ロイヤル化の方法

  • ゴールデンルート分析

ロイヤル化しやすい商品の購入傾向を調査する。例えば、①初回おためしセット→②定番商品のセット→③頒布会 など。

  • 顧客調査

ロイヤル顧客に、アンケートまたはインタビュー調査をとる。ロイヤル顧客は、商品の何を魅力だと思っているのか、普段どのメディアやSNSを見ているのか、自社商品を再購入するときはどういうきっかけで買うのか、など。

効果測定

KPI設計でたてた月次目標に対して、一定の感覚で数値を計測する。ECサイトなら、週次では必ず計測する。

<koujitsuが日時~週次で必ず計測している指標>

  • 売上・売上件数・客単価・CVR
  • アクセス数・参照元別アクセス数(自然検索・SNS・外部サイト・ダイレクト・広告・メルマガ等)

 

ECサイト運用チェックリスト

ECサイト運用において、ECサイトのマーケティング担当者の目線で、実施するべき69個の項目のチェックリストをつくりました!ぜひ参考にしてみてくださいね。

※閲覧専用のリンクのため、コピーしてお使いください

ECサイト運用チェックリストはこちら

 

早坂遊羽

株式会社koujitsu 取締役 COO


京都大学卒業後、大手SIerにてITコンサルタントとして従事。官公庁や大手民間企業のプロジェクトにおいてメンバーとして関わる中で、よりハンズオンの支援に携わりたいと考えるようになる。その後PRコンサルタント、事業会社広報、人材事業立ち上げを経てkoujitsuへ参画。現職ではマーケティング事業部を統括しながら、プレイヤーとしてクライアントのマーケティング戦略企画・実務運用にも携わっている。

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