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【初心者必見】マーケティングリサーチの手順や具体例を紹介

2023.08.27更新

マーケティングリサーチの基礎知識や実施の手順について学びましょう。この記事では、マーケティング初心者の方にもわかりやすいように、用語の説明や具体例などを交えながら解説しています。企業の事例も紹介しているため、手順や実施方 […]

マーケティングリサーチの基礎知識や実施の手順について学びましょう。この記事では、マーケティング初心者の方にもわかりやすいように、用語の説明や具体例などを交えながら解説しています。企業の事例も紹介しているため、手順や実施方法のイメージを膨らませたい方にもおすすめです。

マーケティングリサーチとは?

マーケティングリサーチとは、マーケティングにおける課題を解決するための調査や分析のことです。市場調査と同じ意味で用いられていることもあれば、区別されていることもあります。市場調査は過去(これまで)を、マーケティングリサーチは未来(これから)を調査の対象としている区別です。

 

マーケティングリサーチは、次のような課題が発生したときに実施します。

 

・ターゲットが不明瞭

・利用者の満足度を確認したい

・新商品の販売価格を見極めたい

・ブランドイメージを知りたい

・キャンペーンの効果を検証したい

 

マーケティングリサーチの目的

マーケティングリサーチの主な目的は次の3つです。

 

・消費者の実態やニーズを把握する

・顧客のインサイト(顧客が自覚していない欲求)を探る

・リスクを軽減する

 

例えば、消費者のニーズを把握することで顧客起点の商品開発が可能になります。商品コンセプト(「誰が」「何を」「どのように」使用する商品なのか)の検証によって、商品化にあたっての課題を洗い出すことも可能です。

マーケティングリサーチの手法

マーケティングリサーチの手法は多種多様です。手法の多くは定量調査と定性調査の2つに大別されますが(各手法の詳細は「マーケティングリサーチの種類」を参照)、なかには両方の要素をもつ手法も存在します。手法の具体例と特徴は下表のとおりです。

 

分類 手法例 特徴
定量調査 アンケート調査 手軽、低コスト
定性調査 インタビュー調査 グループインタビュー 消費者の潜在意識や本音を知ることが可能
深層面接法(デプスインタビュー) 消費者の心理や行動の深掘りが可能
どちらにも区分可能 覆面調査 具体的な問題点が明らかになる

 

マーケティングリサーチのメリット

マーケティングリサーチの実施は企業と利用者の双方にメリットがあります。企業は利用者のニーズを満たしやすくなり、これによって利用者はより良い商品やサービスを入手できるようになります。また、「商品化したがニーズがなかった」というようなリスクを軽減することも可能です。

マーケティングリサーチの種類

マーケティングリサーチは、パネル調査とアドホック調査とに大別されます。それぞれの特徴は下表のとおりです。

 

パネル調査 アドホック調査
特徴 定期的に同じ調査対象者に同じ質問をするため、時系列データが得られる 目的に応じて単発で行うため、手法や設問などの融通が利く
手法 アンケート調査 定量調査 / 定性調査
活用例 ・ブランドスイッチ(他社への乗り換え)のタイミングを把握する

・顧客満足度の変化をモニタリングする

マーケティングや商品開発に必要なデータを集める

 

さらに、アドホック調査は定性調査と定量調査とに大別されます。以下でそれぞれの特徴や具体例を説明します。

定性調査

数値で表せないデータを収集する調査です。定量調査ではわからない消費者の深層心理や行動の背景にある課題などを知ることが可能で、インサイトの発掘や仮説の立案などに活用できます。インタビュー調査や行動観察調査(エスノグラフィー)などの手法があります。

定量調査

数値で表せるデータを収集する調査です。定量調査の結果は統計的に分析することが可能なため、消費者の実態把握や仮説の検証などに活用できます。アンケート調査や会場調査、ホームユーステストなどの手法があります。

マーケティングの市場調査方法

マーケティングリサーチの手順は次のとおりです。

 

1.仮説立案

2.調査項目の整理

3.調査対象の設定

4.調査計画の作成

5.調査実施

6.分析

7.行動計画の策定

 

以下、各手順におけるポイントや具体例などを解説します。

仮説を立てる

仮説を立てる際のポイントは次の2つです。

 

・直面している課題や悩みを書き出して整理する

・重要な課題に絞り込んで具体的な原因を考える

 

例えば、「広告を出しているが売上につながらない」「競合他社よりも価格を安く設定しているもののマーケットシェアが低い」といった課題が明らかになったとします。このうち重要な課題が前者であった場合、なぜ広告出稿が売上につながらないのかを考えます。

 

【課題の原因】

・広告媒体との相性が悪い

・ターゲットの選定ミス

・広告のデザインや説明文が不適当

 

この3つの原因が検証したい仮説です。

調査項目を洗い出す

仮説の検証に必要な調査項目を洗い出します。前述の仮説の場合、次のような設問が考えられます。

 

仮説 設問
広告媒体との相性が悪い 広告を見たことがありますか
ターゲットの選定ミス 広告を見てどのような印象を受けましたか
広告のデザインや説明文が不適当 広告を見てサービスが理解できましたか

 

調査対象を明確にする

調査目的に応じて対象を絞り込みましょう。調査対象は、属性(セグメンテーション)で設定することが可能です。

 

【セグメンテーションの具体例】

・地理的変数:国や地域、気候など

・人口動態変数:年齢や性別、職業など

・心理的変数:趣味、嗜好など

・行動変数:購入経験、利用頻度など

調査スケジュールを立てる

手法や時期、設問などの調査スケジュールを作成します。手法は調査のゴールに応じて選びましょう。調査のゴールとは、どのようなデータがどれくらいあれば仮説を検証できるのかということです。調査にかけられるコストも加味して決めます。

 

設問の作成は、検証に必要な項目に絞ることがポイントです。質問の数が多い場合、回答率や回答の精度が下がる可能性があります。

調査を実施

調査スケジュールに沿って調査を実施します。事前に社内でテストを行い、設問に不備や問題点がないかどうか確認しておきましょう。

データを分析

調査結果を分析して仮説を検証します。主な手法は次の3つです。

 

・結果を項目ごとに比較する

・過去と現在を比較する(時系列分析)

・全体の対象者と特定の対象者を比較する

 

また、アンケート調査では次のような手法が用いられることもあります。

 

クラスター分析 全体のデータから似たものをグルーピングする
アソシエーション分析 データ間の関連性を見つけ出す
主成分分析 大量の変数を少ない変数に要約する
決定木分析 樹形図を用いて検証する

 

改善策立てる

分析結果から具体的な行動計画を策定します。結果が仮説とかけ離れていて改善策がわからない場合は、仮説を立て直して再度調査を行いましょう。

マーケティングリサーチの具体例

マーケティングリサーチの具体的な手法を4つ紹介します。各手法の実施目的や特徴を押さえましょう。

アンケート調査

質問票を用いて多数の対象者に回答してもらう定量調査です。顧客満足度や消費者行動の把握など、比較できるデータを集めるときに実施します。手軽に実施できますが、データを正しく理解するためには世論調査や統計学の知識が必要です。

インタビュー調査

インタビューを通して対象者の情報を取得する定性調査です。調査結果を数的に扱うことはできません。対象者の行動実態や意識、その背景にある理由を深掘りするときに実施します。なお、インタビュー調査はデプスインタビューとグループインタビューとに大別されます。

 

デプスインタビュー グループインタビュー
メリット ・パーソナルなテーマも扱いやすい

・本音を引き出しやすい

・一度に複数人の情報を収集できる

・参加者の相互交流によって新たな発見が得られることがある

デメリット ・時間や費用がかかる ・他の参加者の影響を受けやすい

 

ホームユーステスト

商品を自宅に送付して一定期間試してもらい、感想や評価を取得する調査です。サプリメントや化粧品など、一定期間使用しなければ効果がわからない商品の受容性や改良点などを知りたいときに実施します。ターゲットの実態に近い本音が聞ける、途中経過を調査できるなどのメリットがある反面、モニターが途中で離脱するといったデメリットもあります。

会場調査

会場に調査対象者を集めて、感想や評価をアンケートやインタビューで聞き出す調査です。表情や行動などのリアルな反応を観察したいときに実施します。同一条件で試してもらえる、機密性の高い商品を扱えるなどのメリットがありますが、リラックスした状態で試してもらうことは難しくなります。

マーケティングリサーチの活用事例3選

マーケティングリサーチを活用した企業の事例を3つ紹介します。事例からマーケティングリサーチのイメージを掴みましょう。

アサヒビール株式会社

ビールを中心に、酒類やアルコールテイスト飲料の製造販売を行うアサヒビールの商品「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」の事例です。

 

同商品は、缶の蓋を開けると泡が発生して、飲食店のジョッキで飲むような味わいが楽しめるというものです。顧客にとって商品が本当に魅力的なのかどうかを確認するために、定性調査や定量調査を何度も行いました。

 

売れるという確信がもてたのは、デプスインタビューで「わくわくする」「これは楽しい」などの情緒的な言葉をモニターが発したためでした。また、このような声が出てきたのは泡が出てくる瞬間だったため、泡の出方や出る量を重視して商品の改良を重ねました。

 

生ジョッキ缶は販売前から話題となり、一時は蓋の製造が追いつかず販売停止になるほどの人気を集めました。

株式会社良品計画

無印良品の企画開発から販売までを行う良品計画のアプリ「MUJI passport」の事例です。

 

同社は「無印良品の理念を伝えて、その活動に共感して応援したり参加したりしてくれる人を増やすこと」を目指しています。そして、理念に共感したユーザーを把握するのに活用されているのがMUJI passportです。

 

同アプリでは、買い物や店舗チェックイン、意見や要望の投稿で無印良品で利用できるマイルが貯まります。このアプリを通して顧客一人ひとりの購買履歴や来店履歴、口コミ投稿の履歴など、顧客の購買前後の行動の把握を可能にしています。

株式会社ユニクロ

衣料品の企画から販売までを一貫して行っているユニクロのインターネット調査の事例です。

 

この調査では、「アップデートした商品づくりを顧客層に伝える」ことを出発点に、「どのくらいの顧客がユニクロを着て仕事に行っているのか」という着用実態を探っています。調査対象を日経電子版の読者にした背景には、社会人の多くが日経ブランドのメディアに触れているため信ぴょう性や共感などが増すだろうという考えがありました。

 

そして調査の結果、日経読者の8割がユニクロを仕事の場で着ていることが判明しました。この結果から、ビジネスパーソンに支持されているという自信が確信めいたものに変わったそうです。

まとめ

マーケティングリサーチにはパネル調査とアドホック調査の2つがあります。アドホック調査には多くの手法がありますが、それらの大半は定量調査と定性調査とに大別可能です。また、手法ごとに特徴や得られるデータが異なります。そのため、マーケティングリサーチは仮説を立ててから実施します。役に立つデータを得るためには、どのようなデータがどれくらいあれば仮説を検証できるのかを考えることが重要です。マーケティングリサーチを正しく活用して、マーケティングの精度を高めましょう。

 

 

早坂遊羽

株式会社koujitsu 取締役 COO


京都大学卒業後、大手SIerにてITコンサルタントとして従事。官公庁や大手民間企業のプロジェクトにおいてメンバーとして関わる中で、よりハンズオンの支援に携わりたいと考えるようになる。その後PRコンサルタント、事業会社広報、人材事業立ち上げを経てkoujitsuへ参画。現職ではマーケティング事業部を統括しながら、プレイヤーとしてクライアントのマーケティング戦略企画・実務運用にも携わっている。

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