BtoBマーケティング施策15選!オンライン・オフラインの手法と選び方を解説
BtoBマーケティングには、Web広告やSEO、SNS、ホワイトペーパー、ウェビナー、展示会など、さまざまな施策があります。
選択肢が増えている一方で、「自社では何から取り組むべきかわからない」「複数の施策を実施しているものの商談につながらない」と悩んでいる企業も少なくありません。
この記事では、代表的なBtoBマーケティング施策15選を「認知獲得」「リード獲得」「リード育成」「商談・受注」に分けて紹介します。
施策を選ぶ際の考え方や、複数施策を組み合わせる方法についても解説します。
BtoBマーケティング施策とは?

BtoBマーケティング施策とは、企業が法人顧客との接点をつくり、見込み顧客を獲得・育成し、商談や受注につなげるために行う取り組みを指します。
代表的な施策には、SEO、Web広告、SNS、オウンドメディア、ホワイトペーパー、ウェビナー、メールマーケティング、展示会などがあります。
ただし、すべての施策が同じ役割を持っているわけではありません。
たとえばWeb広告やSNSは、自社の商品・サービスを知らない層への認知獲得に利用できます。
SEOやホワイトペーパー、ウェビナーは、顧客が抱えている課題に関する情報を提供しながら、自社との接点やリードを獲得する施策として活用できます。
施策を選ぶ前に整理すべきこと

BtoBマーケティングでは、施策ありきで考えると成果につながらないことがあります。施策を選ぶ前に、ターゲット、マーケティングファネル、目的、KPIを整理しましょう。
ターゲットを明確にする
最初に明確にしたいのが「誰に商品・サービスを届けたいのか」です。
BtoBの場合は、企業属性と担当者属性の両方を考える必要があります。
企業属性では、業種、従業員数、売上規模、地域、事業内容などを整理します。担当者属性では、部署、役職、業務内容、KPI、抱えている課題、情報収集方法などを整理します。
たとえば「企業のマーケティング担当者」だけではターゲットが広すぎます。
「従業員100〜500名のBtoB企業で、新規リード獲得に課題を抱えているマーケティング責任者」のように具体化すると、どのチャネルでどのような情報を届けるべきか判断しやすくなります。
マーケティングファネルを整理する
次に、顧客が商品・サービスを知ってから購入するまでのマーケティングファネルを整理します。
代表的には、「認知→興味・関心→情報収集→比較検討→商談→受注」といった段階に分けられます。
どのフェーズに課題があるかによって、優先すべき施策は変わります。
そもそも自社を知っている企業が少ないのであれば、広告やSNS、動画、展示会などの認知施策が必要です。
Webサイトへの流入は多いもののリードを獲得できていないのであれば、ホワイトペーパーやウェビナーなどのCVポイントを強化する必要があります。
ファネルを可視化することで、「今どの施策を強化すべきなのか」を判断しやすくなります。
目的を明確にする
BtoBマーケティング施策を実施する際は、目的を具体的に設定しましょう。
「マーケティングを強化する」といった抽象的な目的では、施策の良し悪しを判断できません。たとえば、
「半年以内にWeb経由のリードを月50件獲得する」
「ウェビナー経由で月10件の商談を創出する」
など、事業成果につながる目的を設定します。目的が明確になれば、必要な施策や予算、体制を決めやすくなります。
KPIを設定する
目的を決めたら、達成状況を確認するためのKPIを設定します。
BtoBマーケティングでは、施策ごとの数字だけではなく、最終的な商談や受注までつながる指標を設計することが重要です。
たとえばSEOであれば、検索順位やオーガニック流入数だけではなく、SEO経由のCV数や商談数も確認します。
広告であれば、クリック数やCPAだけでなく、獲得したリードの商談化率や受注率まで追跡します。
リード数が増えても商談が増えていなければ、必ずしもマーケティング施策が事業成果につながっているとはいえません。「受注→商談→リード→流入」のように最終目標から逆算してKPIを設計しましょう。
認知獲得に有効な施策

自社の商品やサービスを知らない潜在顧客へアプローチする場合は、認知獲得施策が必要です。代表的な施策として、Web広告、SNS、動画、展示会があります。
Web広告
Web広告は、ターゲットとなるユーザーへ広告を配信し、自社の商品やサービスを認知してもらう施策です。
検索広告、ディスプレイ広告、SNS広告など複数の種類があります。検索広告では、ユーザーが検索したキーワードに合わせて広告を表示できるため、課題やニーズが顕在化している層へアプローチできます。
SNS広告やディスプレイ広告は、検索行動が発生していない潜在層への認知獲得にも活用できます。
Web広告は比較的短期間で流入を獲得でき、予算やターゲットを調整しながら検証できる点がメリットです。
一方で、広告費を停止すると流入も減少するため、中長期的にはSEOやオウンドメディアなどと組み合わせることが重要です。
SNS
SNSは、企業の専門性やブランドを継続的に発信し、潜在顧客との接点をつくる施策です。
BtoBでは、X、Facebook、LinkedInなどを活用できます。
自社サービスの宣伝だけを発信するのではなく、ターゲットが実務で活用できるノウハウや調査データ、事例、業界情報などを提供することが重要です。
SNS上で認知を獲得し、オウンドメディアの記事やホワイトペーパー、ウェビナーなどへ誘導すれば、リード獲得にもつなげられます。
また、経営者や専門家など個人のアカウントを活用し、企業の知見や考え方を発信する方法もあります。
動画
動画は、文章や画像だけでは説明しにくい情報を視覚的に伝えられる施策です。
サービス紹介、製品デモ、顧客インタビュー、ノウハウ解説、セミナー、ショート動画など、さまざまな形式があります。
特に複雑なBtoBサービスでは、実際の利用画面や導入イメージを動画で見せることで、商品への理解を促進できます。
YouTubeなどに蓄積した動画は、検索経由で継続的に視聴される可能性があります。
さらに、制作した動画をWebサイト、SNS、営業資料、広告などへ二次利用できる点もメリットです。
展示会
展示会は、特定の業界やテーマに関心を持つ企業担当者が集まるイベントへ出展し、直接接点をつくる施策です。
短期間で多くの名刺やリードを獲得できるため、BtoB企業では現在も重要なマーケティング施策の一つです。
ただし、展示会で名刺を獲得しただけでは受注につながりません。
来場者には、情報収集段階の企業から具体的に導入を検討している企業までさまざまな層が含まれます。
展示会後にメール、電話、ウェビナーなどで継続的にフォローし、検討度に応じて商談へつなげる必要があります。
リード獲得に有効な施策

自社を認知したユーザーを見込み顧客として獲得する段階では、SEO、オウンドメディア、ホワイトペーパー、ウェビナーなどが活用できます。
SEO
SEOは、検索エンジンで自社のWebページを上位表示させ、検索ユーザーをWebサイトへ集客する施策です。
BtoBでは、顧客が抱えている課題や情報収集時に検索するキーワードをもとにコンテンツを制作します。
たとえばマーケティング支援会社であれば、「BtoBマーケティング 施策」「リード獲得 方法」「コンテンツマーケティング」などのキーワードが候補になります。
SEOは成果が出るまで一定の期間を要する一方、コンテンツが上位表示されれば、中長期的に検索流入を獲得できる可能性があります。
また、検索キーワードごとにユーザーの課題や検討度が異なるため、検索意図に合わせてコンテンツを設計することが重要です。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社が保有・運営するメディアです。
SEO記事、ノウハウ、調査データ、事例などを継続的に発信し、見込み顧客との接点を増やします。
SEOが「検索エンジンから集客する手法」であるのに対して、オウンドメディアはコンテンツを蓄積する「媒体・基盤」と考えるとわかりやすいでしょう。
オウンドメディアでは、記事を読んでもらうだけでなく、ホワイトペーパー、ウェビナー、サービスページ、問い合わせなどへつなげる導線設計が重要です。
記事数やPVを増やすこと自体を目的にせず、リードや商談につながっているかを確認しましょう。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは、顧客の課題解決に役立つノウハウやデータをまとめた資料です。
ユーザーが会社名や氏名、メールアドレスなどを入力してダウンロードする形式にすることで、リードを獲得できます。
代表的なテーマには、ノウハウ集、チェックリスト、事例集、調査レポート、比較資料、テンプレートなどがあります。
顧客の検討段階によって適切なテーマは異なります。
情報収集段階には課題解決ノウハウ、比較検討段階にはサービス比較や導入事例など、複数のホワイトペーパーを用意すると幅広い顧客を獲得できます。
ウェビナー
ウェビナーは、オンラインで開催するセミナーです。
参加申し込み時に企業情報や連絡先を取得できるため、BtoBのリード獲得施策として活用できます。
ウェビナーのテーマは、自社サービスの紹介だけではなく、顧客が抱えている課題から設計することが重要です。
たとえばSEOサービスを提供している企業であれば、「SEOの最新動向」「SEOから商談を生み出す方法」などのテーマが考えられます。
また、他社と共催することで、自社だけでは接触できない新しい顧客層へアプローチすることもできます。
リード育成に有効な施策

リードを獲得しても、すべての顧客がすぐに商談できるわけではありません。
BtoBでは検討期間が長くなりやすいため、獲得したリードとの関係を維持し、検討度を高めるリードナーチャリングが重要です。
メールマーケティング
メールマーケティングは、獲得したリードへ継続的に情報を届ける施策です。
新着記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、導入事例などを配信し、顧客との接点を維持します。
すべての顧客へ同じメールを配信するだけでなく、業種、役職、興味関心、行動履歴などによって内容を分けることも有効です。
開封率やクリック率だけでなく、メール経由の問い合わせ数や商談数まで確認しましょう。
MA
MA(マーケティングオートメーション)は、見込み顧客の情報管理やマーケティング活動の一部を自動化・効率化するための仕組みです。
顧客の属性やWebサイト上の行動、メールへの反応などを管理し、適切なタイミングで情報を提供できます。
たとえば、特定のホワイトペーパーをダウンロードした顧客へ関連するメールを配信したり、サービスページを繰り返し閲覧している顧客を営業へ連携したりできます。
ただし、MAを導入するだけで成果が出るわけではありません。
どの顧客へ、どのタイミングで、どのコンテンツを提供するかというシナリオ設計が必要です。
セミナー
リアルセミナーや少人数イベントは、見込み顧客との関係を深める施策として活用できます。
オンラインの情報提供だけでは伝えにくい専門的なテーマを解説したり、参加者から直接質問を受けたりすることで、自社への理解や信頼を高められます。
既存リードを招待すれば、休眠していた顧客との接点を再びつくる機会にもなります。
セミナー後のアンケートで課題や検討時期を確認し、ニーズが高い顧客へ個別相談を案内する方法も有効です。
導入事例
導入事例は、比較検討段階の顧客に対して特に有効なコンテンツです。
「実際にどのような企業が利用しているのか」「どのような課題を解決したのか」「導入後に何が変わったのか」を具体的に伝えられます。
導入企業の業種、規模、課題、実施内容、成果などを整理すると、自社と似た企業の顧客が導入後をイメージしやすくなります。
Webサイトへ掲載するだけではなく、メールや営業資料、ウェビナーなどでも活用しましょう。
商談・受注につなげる施策

顧客の検討度が高まったら、マーケティングから営業活動へ接続し、商談や受注につなげます。
代表的な施策としてABM、インサイドセールス、リターゲティングがあります。
ABM
ABM(Account Based Marketing)は、自社にとって重要な企業をあらかじめ選定し、対象企業ごとにマーケティング・営業活動を設計する手法です。
幅広くリードを獲得するのではなく、「どの企業を顧客にしたいのか」から逆算する点が特徴です。
ターゲット企業の事業内容、組織、課題などを分析し、企業ごとに適したコンテンツやアプローチを設計します。
契約単価が高いサービスや、対象となる企業数が限られているビジネスでは活用しやすい施策です。
インサイドセールス
インサイドセールスは、電話やメール、オンライン商談などを通じて見込み顧客へ非対面でアプローチする営業手法です。
マーケティング部門が獲得したリードに対して、課題や導入時期、予算などを確認し、商談可能性の高い顧客をフィールドセールスへ連携します。
すべてのリードへ同じタイミングで営業するのではなく、顧客の検討度に合わせてコミュニケーションすることが重要です。
マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス間でリード情報を共有することで、受注までのプロセスを効率化できます。
リターゲティング
リターゲティングは、自社サイトを訪問したユーザーなどに対して再度広告を配信する手法です。
一度Webサイトを訪問しただけでは問い合わせに至らなかったユーザーへ、再び自社を認知してもらう機会をつくれます。
たとえば、サービスページを閲覧したユーザーへ導入事例やウェビナーを訴求するなど、顧客の行動に合わせて広告内容を変える方法があります。
ただし、過度な広告配信はユーザーに不快感を与える可能性もあります。配信頻度や期間を適切に設定することが重要です。
BtoBマーケティング施策の選び方

BtoBマーケティング施策を選ぶ際は、「人気の施策かどうか」ではなく、自社の課題と顧客の購買プロセスに適しているかを判断します。
まず、自社のマーケティングファネルを数値化しましょう。
認知が不足しているのか、Webサイトへの流入が不足しているのか、リードを獲得できていないのか、リードはあるものの商談につながっていないのかによって、必要な施策は異なります。
また、顧客単価も重要な判断材料です。
契約単価が高く、顧客企業数が限られている商材ではABMが適している場合があります。
一方、比較的幅広い企業を対象とするサービスでは、SEOや広告によってリード母数を増やす戦略が有効な場合があります。
施策の特性だけでなく、必要な予算や社内体制も確認しましょう。
複数施策を組み合わせる方法

BtoBマーケティングでは、一つの施策だけで認知から受注までを完結させることは難しい場合があります。
そこで重要なのが、複数の施策をマーケティングファネルに沿って組み合わせることです。
たとえば、SEOを中心とした場合は、「SEO記事→ホワイトペーパー→メールマーケティング→ウェビナー→インサイドセールス→商談」
という流れを設計できます。
SEO記事で潜在顧客を集客し、記事内で関連するホワイトペーパーを紹介します。
ホワイトペーパーをダウンロードした顧客へメールで継続的に情報を提供し、関連テーマのウェビナーへ誘導します。
ウェビナー参加者の中から検討度の高い顧客をインサイドセールスがフォローし、商談へつなげます。
Web広告を中心にする場合は、「Web広告→LP→資料ダウンロード→MA・メール→導入事例→商談」といった導線も考えられます。
BtoBマーケティングで重要なのは、SEO、広告、SNS、ウェビナーなどを別々の施策として運用するのではなく、顧客の購買プロセスを軸につなげることです。
まとめ
BtoBマーケティングには、オンライン・オフラインを含めてさまざまな施策があります。
認知獲得ではWeb広告、SNS、動画、展示会、リード獲得ではSEO、オウンドメディア、ホワイトペーパー、ウェビナーなどが活用できます。また、獲得したリードを育成するためには、メールマーケティング、MA、セミナー、導入事例などが有効です。
施策ごとに適切なKPIを設定し、最終的な商談数や受注数まで確認しながら継続的に改善することで、BtoBマーケティングを事業成長につながる仕組みへ発展させていきましょう。