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Columnコラム

コンテンツマーケティングのやり方|企画から改善までの作業手順と形式別のコツを解説

コンテンツマーケティング やり方

コンテンツマーケティングの考え方や立ち上げの流れは理解できた。けれど、いざ1本目を作ろうとすると「企画書には何を書くのか」「構成はどこまで細かく作るのか」「公開したあとは何をすればよいのか」と、手が止まってしまう方は少なくありません。

成果が出ている現場とそうでない現場の差は、センスよりも作業の手順にあることが多いものです。1本のコンテンツを企画から改善まで同じ手順で回せるようになると、品質がそろい、担当者が替わっても運用が続きます。

この記事では、コンテンツマーケティングを実際に手を動かして進めるやり方を、企画、構成、執筆・制作、公開、配信、効果測定、リライトの順に解説します。各工程のチェックポイントに加えて、記事・ホワイトペーパー・SNSなど形式別のやり方の違いと、実務でよくある失敗もまとめました。

確認したい
ポイント
結論 詳細
1本のコンテンツはどう作る? 企画から改善まで7つの工程を順に回す 企画、構成、執筆・制作、公開、配信、効果測定、リライトを1つの流れとして扱うと、品質と更新ペースが安定します。
公開前に何を確認する? 内容・検索対策・表記と法務の3点を確認する 事実と数値の出典、タイトルや見出しの設計、表記ゆれや広告表示のルールを、公開前に決まった項目で点検します。
形式でやり方は変わる? 読まれ方に合わせて作り方と配信を変える 記事は検索、資料はダウンロード後の検討、SNSはタイムラインで読まれるため、企画の粒度と構成の作り方が異なります。

コンテンツマーケティングのやり方の全体像

コンテンツマーケティングのやり方の全体像

コンテンツマーケティングは、見込み顧客の悩みに役立つ情報を発信し、信頼を積み重ねて問い合わせや購入につなげる手法です。戦略や体制をどれだけ整えても、最終的に成果を生むのは1本1本のコンテンツなので、日々の制作をどう進めるかが結果を左右します。

ここでは、1本のコンテンツが生まれてから育つまでを7つの工程に分けて考えます。工程ごとに「何を決めれば次に進めるのか」をはっきりさせておくと、作業の抜け漏れや手戻りが減ります。

1本のコンテンツは7つの工程で回す

実務での流れは、企画、構成、執筆・制作、公開、配信、効果測定、リライトの7工程です。企画で「誰に何を届けるか」を決め、構成で骨組みを作り、制作で中身を仕上げ、公開と配信で読者に届け、効果測定とリライトで成果を伸ばします。

大切なのは、公開をゴールにせず、配信と改善までを1本の仕事として扱うことです。公開した時点で担当を外れてしまうと、読まれない理由も成果につながらない理由も分からないまま、次の企画に進むことになります。

工程ごとに担当と完了の基準を決めておく

工程を分けたら、それぞれに担当者と「ここまでできたら完了」という基準を決めます。たとえば構成なら「見出しと各見出しで伝える要点が決まり、確認者の了承が取れた状態」を完了とする、といった具合です。

基準があいまいなまま進めると、執筆の段階になってから方向性の修正が入り、書き直しが発生します。工程の区切りで確認を挟むことで、修正は早い段階の小さなものにとどまります。

企画:誰のどんな悩みに答えるかを決める

企画:誰のどんな悩みに答えるかを決める

企画は、1本のコンテンツの出来をもっとも大きく左右する工程です。ここで決めた読者像とゴールがあいまいだと、構成や執筆をいくら丁寧に進めても、誰にも刺さらない内容になってしまいます。

企画書に書く項目をそろえる

企画書は長い文書である必要はありません。読者、読者の悩み、読み終えたあとに取ってほしい行動、狙う検索キーワードや配信先、自社が書く理由の5項目を1枚にまとめれば十分です。

項目を毎回そろえておくと、企画同士を比べやすくなり、確認者も判断しやすくなります。特に「読み終えたあとに取ってほしい行動」は必ず書くようにしましょう。資料のダウンロードなのか、関連記事への移動なのか、問い合わせなのかで、本文の締め方やCTAの置き方が変わります。

テーマの種は社内と検索の両方から集める

テーマを探すときは、営業やカスタマーサポートに寄せられる質問、商談でよく説明している内容、過去の提案書など、社内にある顧客の声を出発点にします。顧客が実際に抱えている疑問から作ったコンテンツは、読者の関心とずれにくくなります。

あわせて、その疑問が検索でどのような言葉で調べられているかを確認します。社内の声だけで決めると読まれる場所がなく、検索の数字だけで決めると自社の強みが出せません。両方から候補を出して重なる部分を選ぶと、読まれて成果にもつながるテーマになりやすくなります。

1本で扱う範囲を絞る

1本のコンテンツに多くの内容を詰め込むと、どの読者にとっても中途半端になります。企画の段階で「この1本で答える問いは1つ」と決め、関連するが別の問いは別のコンテンツに切り出しましょう。

切り出したテーマは、次の企画の候補として一覧に残しておきます。範囲を絞った複数のコンテンツを内部リンクでつなぐほうが、読者にとっても検索エンジンにとっても分かりやすい構造になります。

構成:書き始める前に見出しで骨組みを作る

構成:書き始める前に見出しで骨組みを作る

構成は、本文を書く前に見出しと各見出しの要点を決める工程です。構成ができていれば、執筆は「決まった要点を文章にする作業」になり、書く人によって品質がばらつくことも減ります。

検索結果と読者の疑問から必要な見出しを洗い出す

検索経由で読まれる記事なら、まず狙うキーワードで実際に検索し、上位に表示されているページがどのような疑問に答えているかを確認します。そこから、読者が知りたい項目を漏れなく書き出します。

ただし、上位ページの見出しをそのまま並べるだけでは、似た記事がもう1本増えるだけです。上位ページが答えていない疑問や、自社の経験から補える内容を必ず1つ以上入れることで、独自の価値が生まれます。調べ方の手順は、SEOの競合調査の基本を解説した記事で紹介しています。

見出しの順番は読者の理解の順に並べる

見出しを洗い出したら、読者が理解しやすい順番に並べ替えます。基本は「結論や全体像」から入り、「具体的な手順や方法」、「注意点や失敗例」と進み、最後に要点をまとめる流れです。

各見出しの下には、そこで伝える要点を1〜2行で書いておきます。見出しだけの構成では、書く人によって解釈が分かれます。要点まで書いた構成を確認者と共有しておくと、執筆後の大きな修正をほぼ防げます。

構成の段階で確認を取る

社内の確認は、原稿が仕上がってからではなく構成の段階で一度行います。方向性の違いが原稿の段階で見つかると、全面的な書き直しになりかねません。

構成で確認してもらう観点は、読者とゴールが企画どおりか、事実関係や自社の方針と食い違う内容がないか、自社として言える内容かの3点に絞ると、確認者の負担も軽くなります。

執筆・制作:品質をそろえる書き方のコツ

執筆・制作:品質をそろえる書き方のコツ

構成ができたら、本文を書き、図や画像などを用意します。この工程では、文章のうまさよりも、読者が迷わず読み進められるか、内容が正確かという点に力を注ぎます。

結論から書き、1段落に1つのことだけを書く

Webのコンテンツは、多くの読者が必要な部分を拾い読みします。各見出しの最初の1〜2文で結論を書き、そのあとに理由や具体例を続けると、拾い読みでも要点が伝わります。

段落は2〜3文程度で区切り、1つの段落には1つの話題だけを入れます。長い段落や、1つの文に複数の主張を詰め込んだ文は、スマートフォンで読むと特に読みにくくなるため、書き終えたら実際の画面幅で確認します。

自社ならではの一次情報を入れる

一般論だけでできたコンテンツは、ほかのページとの違いが出せません。自社の担当者が現場で見てきたこと、顧客からよく受ける質問、実際の作業手順など、自社にしか書けない情報を各セクションに少しずつ入れていきます。

社内の詳しい人に原稿を書いてもらうのが難しい場合は、30分ほど話を聞いて担当者がまとめる方法が現実的です。聞いた内容は公開前に本人に確認してもらい、表現や事実のずれを防ぎます。

事実・数値・引用は出典を確認する

数値や統計、他社の事例を書くときは、必ず元の資料にあたって確認します。孫引きの数字や出典の分からない数字は、間違っていたときに自社の信頼を損ねるため、確認できないものは書かないと決めておくのが安全です。

他者の文章や図を使う場合は、引用の範囲と出典の表記を明確にします。「どこから持ってきた情報か」を原稿のコメントや別シートに残しておくと、確認者のチェックも、後日の更新も楽になります。

図や画像は文章の理解を助けるものだけにする

図や画像は、手順の流れや比較など、文章だけでは伝わりにくい内容に絞って使います。雰囲気づくりのためだけの画像を増やすと、ページが重くなり、肝心の情報までのスクロールも長くなります。

画像には内容が分かる代替テキストを設定し、図の中の文字は小さすぎないかを確認します。図を作る前に手書きのラフで構成を決めておくと、デザイン担当とのやり取りも少なく済みます。

公開:公開前のチェックリスト

公開:公開前のチェックリスト

原稿が仕上がったら、公開前の点検を行います。確認の観点を毎回変えていると見落としが出るため、チェックリストにして同じ項目で確認するのが基本です。

項目は、内容、検索対策と技術面、表記と法務の3つに分けておくと整理しやすくなります。ここで紹介する項目をたたき台に、自社の業種やルールに合わせて追加してください。

内容面のチェック

内容面では、企画書で決めた読者の疑問に本当に答えているか、結論が冒頭や各見出しの最初で分かるかを確認します。あわせて、数値や事例の出典、固有名詞や製品名の表記、社外に出してはいけない情報が含まれていないかを見ます。

読み終えたあとの行動につながる導線があるかも、この段階で確認します。関連記事へのリンクや資料のダウンロード、問い合わせへの案内が、本文の流れから自然に置かれているかを見直します。

検索対策と技術面のチェック

検索対策では、タイトルと見出しに狙う言葉が自然に入っているか、メタディスクリプションでページの内容が伝わるかを確認します。タイトルは検索結果で途中が省略されても意味が通るよう、重要な言葉を前半に置きます。

技術面では、リンク切れがないか、画像の代替テキストが入っているか、スマートフォンで表示が崩れていないかをチェックします。公開予約の日時や、URLの表記ルールも、公開作業の担当者が毎回同じ手順で確認できるようにしておくとミスが減ります。

表記と法務のチェック

表記の面では、社内で決めた表記ルールに沿っているか、同じ言葉の書き方が記事内でゆれていないかを確認します。数字の全角と半角、英字の大文字と小文字、送り仮名などは、ルールを一覧にしておくと確認が早くなります。

法務の面で注意したいのが、広告であることの表示です。消費者庁のステルスマーケティングに関するページによると、令和5年10月1日から、広告であるにもかかわらず広告であることを隠す表示は景品表示法違反となり、インフルエンサーなどの第三者に依頼した投稿も対象に含まれます。外部の人に紹介や投稿を依頼するコンテンツでは、広告だと分かる表示になっているかを必ず確認しましょう。

配信:公開しただけで終わらせない

配信:公開しただけで終わらせない

コンテンツは公開しただけでは、ほとんど読まれません。特に検索からの流入は評価されるまで時間がかかるため、公開直後は自分たちから読者に届けに行く配信の工程が欠かせません。

SNSでは切り口を変えて複数回届ける

SNSで配信するときは、記事のタイトルとURLを1回投稿して終わりにせず、記事の中の要点を1つずつ取り出して、切り口を変えながら何度か投稿します。タイムラインでは読者が流し見をしているため、1回の投稿で届く範囲は限られます。

投稿文は、リンク先を開かなくても1つの学びが得られる内容にすると反応が得やすくなります。投稿ごとの反応を記録しておくと、読者に響く切り口が分かり、次の企画にも活かせます。 投稿の分析方法は、SNSのマーケティング分析の進め方を解説した記事で紹介しています。

メルマガでは読者の関心に合わせて届ける

メールマガジンで配信する場合は、新着記事を並べるだけでなく、読者が抱えていそうな悩みを冒頭に置き、その答えとして記事を紹介する形にします。読む理由が先に示されていると、リンクが開かれやすくなります。

配信リストを業種や関心ごとに分けられる場合は、内容に合う読者に絞って送ります。関係の薄い記事を全員に送り続けると、配信停止が増える原因になります。

営業や社内にも共有する

見落とされやすいのが社内への共有です。営業担当者が商談前後に顧客へ送れる記事があれば、説明の手間が減り、コンテンツが商談の場で使われるようになります。

共有するときは、記事のURLだけでなく「どんな顧客の、どんな場面で使えるか」を一言添えます。使い方が伝わると営業からの反応も返ってきやすくなり、次の企画の材料が集まります。

効果測定:見る数字と見るタイミングを決める

効果測定:見る数字と見るタイミングを決める

効果測定は、コンテンツが企画どおりの役割を果たしているかを確かめる工程です。数字を見ること自体が目的にならないよう、何をいつ見て、どう判断するかを先に決めておきます。

公開直後は届いているかを見る

公開から最初の数週間は、配信によってどのくらい読まれたか、検索結果に表示され始めているかといった、読者に届いているかどうかを確認します。この段階では、問い合わせなどの最終的な成果はまだ判断材料になりません。

検索結果への表示が始まっていない場合は、ページが検索エンジンに認識されているか、内部リンクから適切にたどれるかを確認します。届いていない原因が技術的な問題なのか、テーマの選び方なのかを切り分けることが、この時期の目的です。

数か月後は読まれ方と成果を見る

検索流入が安定してきたら、どの検索語句で表示されているか、読者がどこまで読んでいるか、記事から資料ダウンロードや問い合わせにつながっているかを確認します。企画書に書いた「読み終えたあとの行動」が実際に起きているかが、もっとも大切な判断基準です。

閲覧数は多いのに次の行動につながらない場合は、読者とゴールの組み合わせが合っていない可能性があります。逆に閲覧数は少なくても成果につながっている記事は、関連テーマの記事を増やす価値があります。

見るべき指標を絞って記録を残す

見る指標を増やしすぎると、確認に時間がかかるうえ、何を改善すべきかが分かりにくくなります。コンテンツごとに、届いているか、読まれているか、行動につながっているかの3段階で1〜2個ずつ指標を決めておくと判断がぶれません。

確認した数字と気づきは、一覧表に記録して残します。指標とチェックのタイミングの決め方は、KPI設計のチェックポイントを解説した記事も参考になります。

リライト:既存のコンテンツを育てる

リライト:既存のコンテンツを育てる

リライトは、公開済みのコンテンツを見直して成果を伸ばす工程です。新しいコンテンツを増やすことと同じくらい、すでにあるコンテンツを育てることが成果に直結します。

リライトする記事の選び方

すべての記事を順番に直す必要はありません。優先したいのは、検索結果に表示されているのにクリックされていない記事、上位に近い位置で止まっている記事、成果につながっているのに読まれる数が少ない記事です。

伸びる余地がある記事から手をつけると、少ない作業量で成果の変化が見えやすくなります。 情報が古くなった記事や、自社のサービス内容が変わった記事も、内容の誤りを防ぐために定期的に見直します。

原因に合わせて直す場所を変える

リライトでは、数字から原因を推測し、それに合わせて直す場所を決めます。表示されているのにクリックが少ないならタイトルとメタディスクリプション、読まれているのに途中で離脱が多いなら冒頭の構成、成果につながらないなら導線やCTAの位置を見直します。

上位に届かない場合は、改めて検索結果を確認し、読者の疑問に答えきれていない部分を補います。文字数を増やすことが目的ではないため、関係の薄い内容を足すより、答えが不足している見出しを追加するほうが効果的です。

一度に変える場所を絞り、履歴を残す

一度に多くの箇所を変えると、何が効いたのかが分からなくなります。変更する箇所はできるだけ絞り、変更日と変更内容、変更前後の数字を記録しておきます。

効果の比較の考え方は、ABテストのやり方を解説した記事が参考になります。履歴がたまると、自社の読者に効く直し方が見えてきて、新しい記事の企画や構成にも反映できます。

形式別のやり方の違い

形式別のやり方の違い

ここまでの7工程はどの形式にも共通しますが、記事、ホワイトペーパー、SNS、メールマガジンなど、形式によって読まれ方が違うため、工程ごとの力の入れどころも変わります。形式ごとの違いを押さえておくと、同じテーマを複数の形式に展開するときにも迷いません。

記事コンテンツ

記事は、検索から読まれることを前提にするのが基本です。企画の段階で狙う検索語句を決め、構成では検索結果に表示されている上位ページを確認して、読者の疑問に漏れなく答える骨組みを作ります。

記事は公開後に何度でも直せることが強みです。最初から完璧を目指すより、一定の品質で公開し、数字を見ながらリライトで育てる進め方が向いています。

ホワイトペーパー

ホワイトペーパーは、ダウンロードと引き換えに連絡先を得る資料なので、「わざわざ連絡先を入力してでも読みたい」と思える価値が必要です。記事よりも一歩踏み込んだ内容、たとえば手順書やチェックシート、比較の観点の整理など、読者が手元に置いて使える形にします。

構成では、表紙と目次で中身が具体的に分かるように作ります。ダウンロード後に営業やメールでどうフォローするかも、企画の段階で決めておきます。外部に制作を依頼する場合の進め方は、ホワイトペーパーの外注方法を解説した記事で紹介しています。

SNS投稿

SNSは、検索とは違い、読者がタイムラインを流し見している中で目を止めてもらう必要があります。投稿の最初の一文や画像で「自分に関係がある」と思ってもらえるかが勝負で、記事のように長い構成を作るより、1投稿で1つの学びを伝える短い企画が向いています。

投稿は単発で終わらせず、テーマや形式を決めた連載のように続けると、アカウントとして何を発信しているかが伝わりやすくなります。 Xでの展開については、Xを活用したコンテンツマーケティングを解説した記事も参考になります。

メールマガジン

メールマガジンは、すでに接点のある読者に届ける形式です。新しい読者を集めるよりも、関係を保ち、検討が進んだタイミングで思い出してもらう役割を担います。

企画では、件名で開封してもらえるか、冒頭の数行で読む理由が伝わるかを重視します。配信後は開封とクリックの状況を確認し、反応のあった読者を営業に引き継ぐ基準を決めておくと、成果につながりやすくなります。引き継ぎの基準づくりは、リードの定義の仕方を解説した記事で紹介しています。

導入事例・インタビュー記事

導入事例やインタビュー記事は、検討が進んだ読者が「自社と似た会社でうまくいったのか」を確かめるために読む形式です。企画では、読者に近い業種や規模、課題を持つ顧客を選び、導入前の課題、選んだ理由、導入後の変化という流れで聞く内容を決めておきます。

取材の前には質問項目を相手に共有し、公開前には掲載内容を相手に確認してもらいます。社名や数値の掲載可否は取材の時点で確認しておくと、公開直前の差し戻しを防げます。

実務でよくある失敗と防ぎ方

実務でよくある失敗と防ぎ方

手順を決めていても、実際の運用ではつまずきが起こります。ここでは、1本のコンテンツを作る現場で起こりやすい失敗と、その防ぎ方を紹介します。

どれも担当者の努力不足というより、手順やルールが決まっていないことから起こる失敗です。自社の制作フローに当てはまるものがないかを確認し、該当するものから工程やチェックリストに対策を組み込んでください。

構成を作らずに書き始めてしまう

急いでいるときほど、構成を飛ばしていきなり本文を書き始めてしまいがちです。結果として話があちこちに飛び、確認の段階で全面的な書き直しになり、かえって時間がかかります。

防ぐには、構成の確認が済むまで執筆に入らないというルールを工程に組み込むことです。構成は30分程度で作れる分量でもかまわないので、必ず一度は形にしてから書き始めます。

確認者が多く、公開が遅れる

社内の確認に関わる人が多いと、意見の調整に時間がかかり、公開が数週間単位で遅れることがあります。確認者ごとに違う方向の修正が入ると、原稿の方向性もぶれてしまいます。

確認者は、内容の正確さを見る人と最終判断をする人など役割を分け、人数を必要最小限に絞ります。確認の観点と期限をあらかじめ伝えておくと、修正の範囲も絞られます。

公開したまま放置してしまう

新しいコンテンツを作ることに手一杯で、公開済みのコンテンツを一度も見直していないケースは多く見られます。情報が古くなった記事が残り続けると、読者の信頼を損ねる原因にもなります。

対策として、月の作業時間のうち一定の割合をリライトに充てると決めておきます。公開日から一定期間がたった記事を一覧で確認する日を決めておくと、見直しの漏れを防げます。

形式の違いを考えずに流用してしまう

記事の文章をそのままSNSに貼り付けたり、ホワイトペーパーの内容を記事に転載したりすると、どちらの形式でも読まれにくくなります。読まれる場面が違えば、適した長さや書き出しも変わるためです。

同じテーマを複数の形式で展開するのは効率のよい方法ですが、元になる情報は共通にしつつ、形式ごとに書き出しと分量を作り直すことが大切です。1つの企画書の中に、形式ごとの展開案を書いておくと進めやすくなります。

数字を見ても次の行動が決まらない

毎月数字を集めて報告はしているものの、それをもとに何を直すかが決まらないまま、同じ状況が続くことがあります。報告が目的になってしまい、改善につながっていない状態です。

数字を確認するときは、必ず「次に何をするか」を1つ以上決めて終えるようにします。リライトする記事、追加する企画、やめる施策のいずれかを毎回決めると、効果測定が次の作業につながります。

まとめ

コンテンツマーケティングのやり方は、1本のコンテンツを企画、構成、執筆・制作、公開、配信、効果測定、リライトの7工程で回すことに集約されます。企画で読者とゴールを決め、構成で骨組みを確認し、公開前はチェックリストで点検し、公開後は配信と改善まで1本の仕事として扱うことが大切です。

形式によって読まれ方は異なるため、記事、ホワイトペーパー、SNS、メールマガジン、導入事例では力の入れどころが変わります。工程と確認の基準を決めて同じ手順で回し続けることが、品質をそろえながら成果を積み上げる近道です。

まずは次に作る1本で、企画書の5項目と構成の確認から試してみてください。手順が定まると、2本目以降の制作は確実に楽になります。