装飾

Columnコラム

コンテンツマーケティングの種類は?特徴と目的、購買段階別の選び方を解説

コンテンツマーケティング 種類

コンテンツマーケティングに取り組もうとすると、記事、動画、ホワイトペーパー、メルマガなど、選択肢の多さに迷うことがあります。「どれから手を付ければいいのか」「今のやり方は合っているのか」と感じている担当者の方も多いのではないでしょうか。

コンテンツの種類は、それぞれ得意な役割が違います。どの種類が優れているかではなく、自社の目的と顧客の検討段階に合っているかどうかが成果を左右します。

この記事では、コンテンツマーケティングの主な種類と特徴、購買段階ごとの使い分け、BtoBとBtoCでの違い、自社に合う種類の選び方と組み合わせ方を順に解説します。

確認したい
ポイント
結論 詳細
どんな種類がある? 記事・資料・動画・SNSなど10種類前後 Web記事、ホワイトペーパー、導入事例、動画、SNS、メルマガ、ウェビナーなどがあり、得意な役割と制作負荷がそれぞれ異なります。
段階別の使い分けは? 認知・検討・決定で役割を分ける 認知段階は記事やSNS、検討段階はホワイトペーパーやウェビナー、決定段階は導入事例や製品資料というように、段階に合わせて配置します。
自社に合う選び方は? 目的・顧客・リソースの順で絞る 目的とKPIを決め、顧客が情報を得る場所と検討段階を確かめたうえで、継続できる体制がある種類から始めると成果につながりやすくなります。

コンテンツマーケティングの種類を考える前に押さえたい分け方

コンテンツマーケティングの種類を考える前に押さえたい分け方

コンテンツマーケティングの種類は、ひとつの軸だけで整理しようとすると混乱しがちです。記事や動画のような「形式」と、SNSやメールのような「届け方」が、同じ一覧の中に並んでしまうことが多いためです。

種類を選ぶ前に、「形式」「届けるチャネル」「担う役割」の3つの軸で分けて考えておくと、比較や判断がしやすくなります。ここでは、それぞれの軸の考え方を整理します。

形式で分ける

1つ目は、コンテンツの形式による分け方です。文章(記事・資料)、画像(図解・インフォグラフィック)、動画、音声(ポッドキャスト)、対話型(ウェビナー・セミナー)などに分けられます。

形式によって、伝えられる情報量や、受け手が使う時間が変わります。たとえば文章は検索で見つけてもらいやすく、動画は使い方や雰囲気など文章では伝えにくい情報を短い時間で伝えるのに向いています。

届けるチャネルで分ける

2つ目は、コンテンツを届けるチャネルによる分け方です。自社サイトやオウンドメディア、SNS、メール、動画プラットフォーム、ニュース配信サービス、対面のイベントなどがあります。

同じ記事でも、検索から読まれるのか、SNSでシェアされて読まれるのか、メルマガから読まれるのかで、読み手の状態は異なります。チャネルごとに読み手の関心の度合いが違うことを前提に、見せ方を調整する必要があります。

担う役割で分ける

3つ目は、顧客の購買プロセスの中で担う役割による分け方です。まだ課題に気づいていない人に知ってもらう、比較検討中の人に判断材料を渡す、購入直前の人の不安を取り除く、購入後の顧客の活用を支える、といった役割があります。

実務では、この役割の軸がもっとも大切です。形式やチャネルは手段であり、「この顧客に、この段階で、何を伝えるか」が決まってから選ぶものだからです。

コンテンツマーケティングの主な種類と特徴

コンテンツマーケティングの主な種類と特徴

ここからは、コンテンツマーケティングでよく使われる代表的な種類を、目的・向いている段階・制作の負荷という観点で紹介します。種類ごとの性格を知っておくと、自社に足りないものや優先すべきものが見えてきます。

なお、ここで挙げる種類は単独で使うよりも、組み合わせて使う場面が多くなります。それぞれの得意分野を理解したうえで、役割分担を考えることが大切です。

Web記事(ブログ・コラム)

Web記事は、自社サイトやオウンドメディアに掲載する読み物です。検索エンジンで調べものをしている人に見つけてもらい、課題の解決に役立つ情報を届けます。

検索キーワードに合わせて記事を作る手法は「コンテンツSEO」と呼ばれ、多くの企業がコンテンツマーケティングの中心に置いています。公開した記事が検索から読まれ続けるため、資産として積み上がるのが特徴です。一方で、検索結果で評価されるまでには時間がかかるため、中長期での運用が前提になります。

キーワードの選び方や競合との差別化については、競合と差をつけるSEO戦略を解説した記事も参考にしてください。

ホワイトペーパー(お役立ち資料)

ホワイトペーパーは、特定のテーマについて調査結果やノウハウ、比較の観点などをまとめた資料です。PDFなどで作成し、氏名や会社名などの情報を入力してもらう代わりにダウンロードできる形で提供するのが一般的です。

見込み顧客の連絡先を得られるため、リード獲得の手段として特にBtoBで多く使われます。記事よりも深い情報をまとめられる反面、テーマ選びや構成、デザインに手間がかかるため、外部の制作会社を活用する企業もあります。外注する場合の進め方は、ホワイトペーパー外注の費用や選び方を解説した記事で詳しく紹介しています。

導入事例・お客様の声

導入事例は、実際に商品やサービスを使っている顧客の課題、導入の決め手、導入後の変化などを紹介するコンテンツです。インタビュー記事の形式で作られることが多く、BtoCでは「お客様の声」やレビューとして掲載されます。

検討中の人にとって、自社と近い立場の企業や人の体験は判断材料になりやすいものです。売り手の説明だけでは伝わらない信頼感を補えるため、比較検討から購入直前の段階で役立ちます。ただし、顧客の協力が必要なため、取材の依頼や公開内容の確認に時間がかかる点は見込んでおきましょう。

動画コンテンツ

動画は、商品の使い方、サービスの紹介、専門家による解説、社員インタビューなど、幅広い用途に使える形式です。YouTubeなどの動画プラットフォームのほか、自社サイトやSNS、営業資料の中にも組み込めます。

文章や画像では伝わりにくい操作の流れや空気感を、短い時間で伝えられるのが強みです。撮影や編集の負荷は記事より大きくなりやすいものの、一度作った動画を切り出してSNS用に使うなど、二次利用しやすい形式でもあります。BtoBでの活用法は、BtoB動画マーケティングの種類や活用方法を解説した記事を参考にしてください。

SNS投稿

SNS投稿は、Instagram、X、Facebook、TikTok、LINEなどのSNSアカウントで発信するコンテンツです。テキスト、画像、短尺動画、ライブ配信など、プラットフォームごとに得意な表現が異なります。

検索では出会えない、まだ課題を自覚していない層にも情報を届けられるのが特徴です。フォロワーとのやり取りを通じて関係を育てられる一方、投稿の鮮度が落ちやすいため、継続的な運用体制が欠かせません。媒体によって利用者層や使われ方が違うため、顧客がどのSNSをよく使っているかを確かめたうえで選びます。

メールマガジン

メールマガジンは、資料請求やセミナー参加などで接点を持った人に、定期的に情報を届けるコンテンツです。新着記事の案内、業界の動向、イベントの告知、活用のヒントなどを配信します。

一度つながった見込み顧客との接点を保ち、検討の熱を落とさないための手段として使われます。配信コストが比較的低い一方で、読まれ続けるには、売り込みばかりにならない内容と、受け手の関心に合わせた配信の工夫が求められます。

ウェビナー・セミナー

ウェビナー(オンラインセミナー)やセミナーは、特定のテーマについて講演や対談を行い、参加者に直接説明するコンテンツです。質疑応答を通じて、参加者の疑問にその場で答えられます。

参加の申し込み時点で関心の高さが分かり、参加者の情報も得られるため、見込み顧客の獲得と育成の両方に役立ちます。録画をアーカイブとして公開したり、内容を記事や資料に再編集したりすれば、開催後も活用できます。

プレスリリース

プレスリリースは、新サービスの発表、調査結果、提携、イベントなどの情報を、報道関係者向けに発信する文書です。ニュース配信サービスを通じて公開すると、メディアに取り上げられたり、配信先のサイトに転載されたりする可能性があります。

日常的に出すものではありませんが、第三者のメディアに取り上げられることで、自社の発信だけでは届かない層に認知を広げられる点が強みです。書き方や配信のポイントは、読まれるプレスリリースの作り方を解説した記事で紹介しています。

製品資料・LP(ランディングページ)

製品資料やLPは、商品やサービスの特長、料金、導入の流れ、実績などを伝えるコンテンツです。ほかのコンテンツが「役に立つ情報」を中心にするのに対し、こちらは自社の商品を選んでもらうための判断材料を直接伝えます。

購入や問い合わせの直前にある人が見るコンテンツのため、記事や事例から自然にたどり着ける導線を用意しておくことが大切です。営業担当者が商談で使う資料と内容をそろえておくと、顧客が受け取る情報に食い違いが生じにくくなります。

インフォグラフィック・調査データ

インフォグラフィックは、数値や仕組み、手順などを図やイラストで分かりやすく表したコンテンツです。独自のアンケートや市場調査の結果をまとめた調査データも、同じく「客観的な情報で関心を集める」タイプのコンテンツといえます。

ほかのサイトやSNSで引用・共有されやすく、認知拡大や被リンクの獲得につながることがあります。ただし、調査の設計や集計には専門的な知識と手間が必要です。数値の出どころや調査方法をはっきり示すことが、信頼を得るための前提になります。

購買段階(ファネル)別に見るコンテンツの使い分け

購買段階(ファネル)別に見るコンテンツの使い分け

コンテンツの種類を選ぶときにもっとも役立つのが、顧客の購買段階に合わせて考える方法です。顧客は、課題に気づき、情報を集め、比較し、購入を決め、利用を続けるという流れをたどります。

段階ごとに顧客が知りたいことは変わるため、届けるべきコンテンツの種類も変わります。ここでは、主な4つの段階ごとに、向いている種類と役割を整理します。

段階 顧客の状態 向いている主な種類
認知 課題に気づいていない、または気づき始めた Web記事、SNS投稿、動画、プレスリリース、インフォグラフィック
情報収集・検討 解決策を調べている Web記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、メールマガジン
比較・決定 候補を比べて選んでいる 導入事例、製品資料、LP、比較表、無料相談
利用・継続 購入後に活用している 使い方動画、活用ノウハウ記事、メールマガジン、ユーザー向けセミナー

認知段階:知ってもらうためのコンテンツ

認知段階の顧客は、まだ自社の商品を探しているわけではありません。悩みがぼんやりしていたり、そもそも課題として意識していなかったりします。

この段階では、商品の説明よりも、顧客が日ごろ感じている悩みや関心に応える情報が入り口になります。検索されやすい悩みに答えるWeb記事や、目に留まりやすいSNS投稿、短い動画などが向いています。成果は問い合わせ数よりも、閲覧数や新規の訪問者数、フォロワー数などで見るのが現実的です。

情報収集・検討段階:理解を深めてもらうコンテンツ

課題をはっきり意識した顧客は、解決策を調べ始めます。どんな方法があるのか、何から手を付ければよいのかを知りたい段階です。

ここでは、解決策の全体像や判断のポイントを、ある程度まとまった量で伝えるコンテンツが役立ちます。ホワイトペーパーやウェビナーは、深い情報を渡しながら見込み顧客の情報も得られるため、この段階の中心になりやすい種類です。得られた見込み顧客には、メールマガジンで継続的に情報を届け、関係を保ちます。

比較・決定段階:選んでもらうためのコンテンツ

候補がいくつかに絞られた段階では、顧客は「自社に合うのはどれか」「導入して失敗しないか」を気にしています。一般論よりも、具体的な判断材料が求められます。

導入事例は、自社と似た状況の企業がどう変わったかを示せるため、この段階で特に効果を発揮します。製品資料やLP、料金の説明、よくある懸念への回答なども、ここで必要になるコンテンツです。営業担当者が商談の場で使えるよう、資料の形でも用意しておくと活用の幅が広がります。

利用・継続段階:ファンになってもらうコンテンツ

購入した顧客に向けたコンテンツも、コンテンツマーケティングの大切な一部です。使い方の解説や活用のヒントを届けることで、顧客が商品を使いこなし、満足して利用を続けてくれるようになります。

満足度が高まった顧客は、継続利用や追加購入につながるだけでなく、導入事例への協力や口コミを通じて、新しい顧客を呼ぶ存在にもなります。新規獲得だけでなく、既存顧客との関係づくりにもコンテンツを使う視点を持っておきましょう。

BtoBとBtoCで変わるコンテンツの種類の選び方

BtoBとBtoCで変わるコンテンツの種類の選び方

同じコンテンツの種類でも、BtoBとBtoCでは使われ方や重視される点が異なります。購入までの期間、関わる人数、購入の決め手が違うためです。

ここでは、それぞれの特徴と、選ばれやすいコンテンツの種類を整理します。自社の商材がどちらに近いかを踏まえて、優先順位を考えることが大切です。

BtoBで重視されやすい種類

BtoBでは、購入までに複数の担当者や決裁者が関わり、検討期間も長くなりがちです。そのため、社内で共有しやすく、論理的な判断材料になるコンテンツが求められます。

ホワイトペーパー、導入事例、ウェビナー、製品資料は、BtoBで特に活用されやすい種類です。担当者が上司に説明するときに使える資料や、費用対効果を説明できる事例があると、社内での検討が進みやすくなります。BtoBでの全体の進め方は、BtoBコンテンツマーケティングの手法と進め方を解説した記事で詳しく紹介しています。

BtoCで重視されやすい種類

BtoCでは、購入を決めるのは個人であることが多く、検討期間も比較的短めです。共感や憧れ、手軽さなど、感情面での納得が購入の後押しになる場面も多くあります。

そのため、SNS投稿や短尺動画、お客様の声、レビューなど、直感的に伝わるコンテンツが力を発揮しやすい傾向があります。一方で、住宅や保険、教育サービスのように高額で検討期間が長い商材では、BtoBに近い考え方で、比較記事や資料、相談会などを組み合わせることもあります。

顧客が情報を得ている場所から考える

BtoBかBtoCかにかかわらず、顧客がふだんどこで情報を得ているかを確かめることも欠かせません。総務省情報通信政策研究所の「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表資料によると、全年代の平日のインターネット平均利用時間は181.8分で、テレビ(リアルタイム)視聴の154.7分を上回っています。

同じ資料では、全年代のYouTubeの利用率が80.8%、Instagramが52.6%とされています。多くの人がインターネットや動画、SNSから日常的に情報を得ていることを踏まえると、記事だけでなく動画やSNSも選択肢に入れて検討する価値があります。ただし、利用状況は年代や業種によって異なるため、自社の顧客に当てはまるかは個別に確かめる必要があります。

自社に合うコンテンツの種類を選ぶ手順

自社に合うコンテンツの種類を選ぶ手順

種類の特徴と使い分けを理解したら、自社で何から取り組むかを決めていきます。やみくもに種類を増やすのではなく、目的から順に絞り込んでいくと、無理のない計画が立てられます。

ここでは、種類を選ぶときの基本的な手順を5つのステップで紹介します。

目的とKPIを決める

最初に、コンテンツマーケティングで何を達成したいのかを決めます。認知を広げたいのか、問い合わせを増やしたいのか、既存顧客の継続率を上げたいのかによって、選ぶべき種類は変わります。

目的が決まったら、その達成度を測る指標(KPI)も設定しておきます。たとえば認知が目的なら閲覧数や指名検索数、リード獲得が目的なら資料ダウンロード数というように、種類ごとに見るべき数字をそろえておくと、後で効果を比べやすくなります。KPIの設計については、KPI設計の手順とチェックポイントを解説した記事も参考にしてください。

顧客像(ペルソナ)を明確にする

次に、コンテンツを届けたい顧客の姿を具体的にします。年齢や職種、役職、抱えている課題、情報収集に使っている媒体、購入を決めるときに重視する点などを整理します。

顧客像がはっきりすると、どの種類の、どの深さの情報が必要かが見えてきます。たとえば現場の担当者には実務のノウハウ記事、決裁者には費用対効果をまとめた資料というように、同じテーマでも届け方が変わります。BtoBでの作り方は、BtoBのペルソナ設計の作り方と具体例を解説した記事で詳しく紹介しています。

足りない段階を見つける

顧客像が定まったら、先ほどの購買段階ごとに、今ある自社のコンテンツを並べてみます。記事はたくさんあるのに資料がない、事例がほとんどない、といった偏りが見つかるはずです。

コンテンツが不足している段階は、顧客が離れてしまっている可能性が高い場所です。たとえば記事の閲覧は多いのに問い合わせが少ない場合は、検討段階や比較段階をつなぐホワイトペーパーや事例が足りていないことが考えられます。優先して埋めるべき段階が分かれば、作るべき種類も自然に決まります。

リソースと継続性を確かめる

作りたい種類が決まっても、続けられなければ成果は出ません。担当者の人数やスキル、使える予算、社内の協力体制などを確かめ、無理なく続けられる範囲を見極めます。

たとえば動画やウェビナーは準備の負荷が大きく、導入事例は顧客の協力が必要です。最初は継続しやすい種類から始め、体制が整ってから広げていくのが現実的です。社内で手が回らない部分は、制作会社や運用代行の活用も選択肢になります。

小さく始めて効果を確かめる

最後に、選んだ種類を小さく試し、決めたKPIで効果を確かめます。いきなり大量に作るのではなく、数本の記事や1本の資料、1回のウェビナーなどから始めると、改善点が見つけやすくなります。

反応の良かったテーマや形式を残し、そうでないものは見直すという流れを繰り返すことで、自社に合った種類の組み合わせが固まっていきます。効果測定の結果は、次の企画に生かせるよう記録しておきましょう。

複数の種類を組み合わせて成果を高める考え方

複数の種類を組み合わせて成果を高める考え方

コンテンツの種類は、単独で使うより組み合わせたほうが成果につながりやすくなります。顧客は1つのコンテンツだけを見て購入を決めるわけではなく、いくつもの接点を経て判断するためです。

ここでは、種類を組み合わせるときの代表的な考え方を紹介します。それぞれのコンテンツが次の段階へ顧客を案内する「つなぎ役」を果たしているかを意識すると、全体の設計がしやすくなります。

導線でつなぐ

組み合わせの基本は、コンテンツ同士を導線でつなぐことです。たとえば、検索から読まれた記事の中で関連するホワイトペーパーを案内し、ダウンロードした人にメールマガジンで事例やウェビナーを紹介し、最後に相談や問い合わせにつなげる、という流れです。

1本のコンテンツの中で、読み終えた人が次に何を見ればよいかを示しておくことが大切です。導線がないと、どれだけ良い記事を作っても、読んだ人はそのまま離れてしまいます。記事の内容と案内する資料のテーマがずれていないかも、あわせて確認します。

1つの素材を複数の種類に展開する

もうひとつの考え方は、1つの素材を複数の種類に展開することです。たとえば、ウェビナーの内容を記事にまとめ、要点を図解してSNSに投稿し、詳しい内容をホワイトペーパーにする、といった使い方ができます。

この方法なら、一から作るよりも少ない手間で、複数のチャネルの顧客に情報を届けられます。企画の段階から「この素材をどの種類に展開できるか」を考えておくと、制作の効率が上がります。チャネルごとに読み手の状態は違うため、展開するときは見出しや分量を調整しましょう。

全体の考え方を持つ

種類を組み合わせるときは、個々のコンテンツの出来だけでなく、全体として顧客の購買プロセスを支えられているかを見ることが大切です。コンテンツの全体設計については、コンテンツマーケティングでアルゴリズムを活用する考え方を解説した記事でも、ターゲットの特定から評価までの流れを紹介しています。

全体の地図を持ったうえで、足りない部分を少しずつ埋めていくという進め方が、限られたリソースでも成果を積み上げるための近道です。購買段階ごとのコンテンツと導線を一枚の図や表に整理し、担当者のあいだで共有しておくと、新しい企画を考えるときにも判断がぶれにくくなります。

コンテンツの種類選びで失敗しやすいポイント

コンテンツの種類選びで失敗しやすいポイント

コンテンツの種類選びでは、よくあるつまずき方がいくつかあります。事前に知っておくことで、遠回りを避けやすくなります。

ここでは、特に多い3つの失敗パターンと、その避け方を紹介します。どれも「手段から考えてしまう」ことが共通の原因になっています。

流行りの種類から始めてしまう

「動画が伸びているらしい」「他社がウェビナーを始めた」といった理由で種類を選ぶと、自社の顧客や目的と合わないことがあります。話題になっている種類が、必ずしも自社にとって効果的とは限りません。

まず目的と顧客像を確かめ、その種類で何を達成したいのかを言葉にしてから着手することが大切です。理由を説明できない種類は、いったん保留にしておくほうが無難です。

種類を増やしすぎて続かない

意欲的に始めた結果、記事、SNS、動画、メルマガを同時に始めて、どれも中途半端に終わってしまうケースも少なくありません。コンテンツマーケティングは継続することで成果が出るため、続けられない計画は避けるべきです。

最初は1〜2種類に絞り、更新の頻度と品質を保てる範囲で運用するほうが、結果的に成果は早く出やすくなります。体制が整ってから種類を増やしても遅くはありません。

効果を測らずに作り続ける

作ることが目的になり、効果を確かめないまま制作を続けてしまうのもよくある失敗です。どの種類がどれだけ成果に貢献しているかが分からなければ、改善のしようがありません。

種類ごとにKPIを決め、定期的に振り返る場を設けることで、予算や人手をどこに集中させるべきかが判断しやすくなります。数字が思わしくない種類は、テーマ、届け方、導線のどこに課題があるかを切り分けて見直しましょう。

まとめ

コンテンツマーケティングには、Web記事、ホワイトペーパー、導入事例、動画、SNS投稿、メールマガジン、ウェビナー、プレスリリース、製品資料、インフォグラフィックなど、さまざまな種類があります。それぞれ得意な役割と制作の負荷が異なるため、特徴を理解したうえで選ぶことが大切です。

種類を選ぶときは、目的とKPI、顧客像、購買段階ごとの不足、リソースの順に確かめていくと、自社に合った組み合わせが見えてきます。最初から多くの種類に手を広げず、続けられる範囲で小さく始め、効果を見ながら広げていきましょう。

どの種類から始めるべきか迷う場合や、記事から資料、事例までの導線をまとめて設計したい場合は、外部の専門家に相談するのもひとつの方法です。自社の状況を整理するところから、無理のない計画を立てていきましょう。