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KPIマネジメントとは?設定の手順や目標達成のポイントを解説

2025.03.27更新

目標達成に向けて組織全体を効果的に動かすには、進捗や成果を可視化し共有できる仕組みが不可欠です。場当たり的な行動では、期待する結果にはなかなか結びつきません。そこで近年注目を集めているのがKPIマネジメントです。 本記事 […]

目標達成に向けて組織全体を効果的に動かすには、進捗や成果を可視化し共有できる仕組みが不可欠です。場当たり的な行動では、期待する結果にはなかなか結びつきません。そこで近年注目を集めているのがKPIマネジメントです。
本記事では、KPIの基本概念から具体的な設定手順、活用のポイントまでを分かりやすく解説します。さらに、持続的に成果を創出するための実践的アプローチも紹介します。

KPIマネジメントとは?

KPI management definition

KPIマネジメントとは、組織が目標を達成するために必要な行動や成果を数値で可視化し、業務の進行状況を継続的に管理・改善していく手法です。全体の方向性を揃えることで、組織全体の生産性や意思統一が図りやすくなり、より効率的に目標達成へと導くことができます。

KPIマネジメントの定義

definitionKPIマネジメントとは、事業目標を実現するために設定されたKPI(重要業績評価指標)を継続的に管理・運用していくことを指します。KPIは、最終的なゴールに至るまでの中間地点にあたるもので、業務の進捗や成果を具体的な数値で可視化できます。
その結果、各メンバーが目指す方向性が揃い、無駄な作業や行動のブレを抑えることが可能です。また、目標達成に向けてのプロセスを細分化することで、途中段階での問題点も見つけやすくなります。現場の実行力を引き出し、継続的な改善を促すために欠かせない管理手法です。

KGI・KSF・KPIの関係性

KPIマネジメントを理解する上で欠かせないのが、KGI・KSF・KPIの3つの指標の関係性です。KGIは最終的に達成すべきゴールを数値化したもので、企業や事業がどこを目指すかを明確にします。KSFはそのKGIを達成するために必要な成功要因で、取り組むべき重点領域を意味します。
そしてKPIは、KSFを具体的な数値として落とし込んだ中間目標です。この三者は一体として機能する必要があり、KPIを達成することでKSFの実行度が高まり、結果的にKGIの実現へとつながります。適切に連携させることで、組織の行動や戦略が一貫性を持ち、全体最適を図ることができます。
KGIについてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
KGIとは?KPIの違いや設定の具体例・運用ポイントを解説!

KPIマネジメントが重視される背景

ビジネス環境が急速に変化するなかで、組織の行動や判断に一貫性を持たせ、効率的に目標へ近づくための手段としてKPIマネジメントの重要性が高まっています。従業員の多様化、競争の激化、人手不足など多方面からの課題に対し、感覚ではなく数値に基づいた行動指針を持つことが求められています。

働く人の多様化が進んでいる

現在の職場には、年齢や性別、キャリア、価値観の異なる人材が多く在籍し、マネジメントには従来以上の柔軟性が必要とされています。単一の基準やルールでは組織がうまく機能せず、それぞれの人材が持つ強みをどう引き出すかが成果に直結する課題です。
KPIを導入することで、どのような人材であっても共通の目標と評価基準を持って業務に取り組めるようになります。価値観の違いがあっても、目指す方向を定量的に示すことで、組織全体がばらばらにならずに前進することが可能です。多様性の中にあっても、業務の軸を見失わず成果へ向かうための手段として、KPIマネジメントが注目されています。

企業間の競争が激しくなっている

業界の成熟化や顧客ニーズの多様化により、これまでのような直線的な成長が難しくなっています。商品やサービスの差別化が難しくなり、同質化する市場では価格競争だけに頼っていては利益が残らないため、戦略的な行動と実行の精度が問われる状況です。
KPIを用いれば、どの活動が成果に直結するのかを数値で明らかにでき、行動の優先順位が見極めやすくなります。さらに、現場の施策と経営の目標が一致することで、競争に打ち勝つための動きに一貫性が生まれます。従来の勘や経験に頼るだけでは競争を勝ち抜けない今、数字に裏付けられたマネジメントが欠かせません。

生産性の向上が求められている

慢性的な人手不足や働き方改革の流れを受けて、限られたリソースで高い成果を出すことが企業全体の課題となっています。業務量をただ増やすのではなく、どの活動が成果につながっているのかを可視化し、効率の高い行動に集中することが必要です。
KPIを設定すれば、業務ごとの成果を数値で把握でき、ムダな作業や非効率な動きを見直しやすくなります。さらに、評価基準が明確になれば、現場のスタッフも納得感を持って仕事に取り組むことができ、生産性向上への意識も自然と高まります。制度や管理だけでなく、日々の業務改善にも直結するのがKPIマネジメントの強みです。

KPIマネジメントの4つのメリット

merit

KPIマネジメントは、業務の進捗や成果を定量的に把握できるため、組織の運営をより戦略的かつ効率的に行えるようになります。明確な指標をもとに評価や改善を行うことで、従業員の納得感や意欲にも良い影響を与えます。

1. 目標と指標が明確化する

KPIを導入する最大の効果のひとつが、目指すべき目標とその達成度を測るための指標が明確になることです。曖昧な目的のまま業務を続けると、何を優先すべきかが分からず、成果にばらつきが出やすくなります。一方で、KPIがあると数値によって行動の方向性が可視化され、業務の優先順位や判断基準の統一が可能です。
誰もが同じ目標に向かって業務に取り組みやすくなり、無駄な作業や混乱を防ぐことにもつながります。さらに、成果が可視化されることで個々の行動の価値が実感できるようになり、日々の業務への納得感も生まれやすくなります。

2. 組織全体のモチベーションアップが期待できる

KPIマネジメントは、目標が明確になることで個々の業務の意味や成果が分かりやすくなり、自然と意欲の向上にもつながります。何をすべきかがはっきりしていない状況では、努力が正しく評価されているのか分からず、従業員の不安や不満が蓄積されがちです。
しかし、数値を用いて進捗が共有される仕組みが整えば、目標に対しての達成度が誰の目にも明確になり、努力が正当に評価されやすくなります。また、チーム全体で共通の目標に取り組む環境が整うことで、連帯感や達成感も生まれやすくなり、組織全体の活気にも好影響をもたらします。

3. 事業の進め方に一貫性が出る

KPIマネジメントを活用することで、部門ごとに異なりがちな判断軸や行動方針を統一し、事業全体の進め方に一貫性を持たせることが可能です。各チームが独自の判断で動いてしまうと、全体のバランスが崩れ、最終的な目標に到達しにくくなるリスクがあります。
しかし、共通のKPIを設定すれば、部門をまたいでも同じ方向に向かって行動しやすくなり、組織全体の連携や整合性が取りやすくなります。このように、KPIによって行動が数値を軸に揃えられることで、企業としての意思決定や施策にもズレが生じにくくなり、結果的により効果的な経営が実現可能です。

4. PDCAサイクルのスピードが上がる

業務を継続的に改善するうえで欠かせないPDCAサイクルも、KPIマネジメントによってスムーズに回せるようになります。KPIは進捗状況を数値で確認できるため、どの段階で問題が発生しているのかをすばやく把握できます。その結果、改善に向けた行動を早く起こすことができ、施策の軌道修正が後手に回るのを防ぐことが可能です。
また、明確な数値目標があることで、施策の効果検証もしやすくなり、次のアクションをより合理的に判断できます。このように、PDCAを素早く繰り返せる体制が整うことで、組織全体の成長スピードを高めることにもつながります。

KPIマネジメントの設定手順5つのステップ

KPIマネジメントを効果的に機能させるには、目標の立て方から具体的な数値への落とし込み、そして継続的な改善の仕組みまでを段階的に進めることが大切です。ここでは、誰でも実践できる5つの基本ステップを紹介します。

1. 目標を数値化してKGIを設定する

Configure KGI

最終的に達成すべき目標を明確にするには、定性的なゴールを定量的なKGIとして設定することがポイントになります。感覚的な表現ではなく、数値で示すことにより、組織全体が共通の認識を持てるようになります。売上や利益率、契約数の指標が代表的です。
現実離れした数字ではなく、過去のデータや業界水準と照らし合わせて、無理なく到達可能なラインの見極めが必要です。具体性と納得感を持たせた目標でなければ、現場の行動には結びつきません。まずは最終地点を数字で描くことで、次のステップがより明確になります。

2. KGIと現状のギャップを把握する

目標となるKGIを設定したら、その数値と現状の実績との差を冷静に把握することが必要です。このギャップが具体的にどれだけあるのかを分析することで、どの程度の改善や施策が必要になるのかが見えてきます。現場の感覚や予想に頼るのではなく、過去のデータや実績に基づいた冷静な比較を行うことが大切です。
ギャップが大きすぎる場合は、設定したKGIが高すぎるか、現在の戦略や施策に問題がある可能性も考えられます。目標との距離が明確になれば、その差を埋めるための具体的なアプローチが取りやすくなります。

3. ギャップを埋めるプロセス(CSF)を設定する

KGIとのギャップが明らかになったら、それをどうやって埋めていくかの視点で成功要因(CSF)を定めます。CSFは、目標達成のために特に強化すべきプロセスや分野を示すものです。全体の中で最も弱い部分、または伸びしろの大きい部分に注目するのがポイントです。
売上がKGIであれば、営業力の強化か、マーケティング施策の改善など、プロセスごとにアプローチは変わります。数多くの要素を改善しようとするよりも、まず最も影響力の大きい部分に集中することで、効率的に成果へつなげることができます。

4. プロセスを数値化してKPIを設定する

CSFとして定めたプロセスを、具体的な数値目標に落とし込むことで、実行に移しやすい形になります。このとき設定するのがKPIです。KPIは中間目標として機能し、KGIに至るまでの進捗状況を日々確認できるようになります。
たとえば「Web経由での問い合わせを増やす」ことがCSFであれば、「サイト訪問数を月◯◯件にする」「CV率を◯%に改善する」などがKPIです。これにより、関係者全員が自分の業務にどの程度の成果を求められているかを把握でき、日々の行動に反映しやすくなります。
KPIの設定についてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
KPIの正しい設定方法とは?効果的な活用で業績アップ

5. PDCAサイクルを回して継続的に改善を重ねる

PDCA cycle

KPIを設定した後は、それを達成するための行動を実行し、定期的に振り返るサイクルを回していくことが欠かせません。この継続的な改善の流れがPDCAです。Planで施策を立て、Doで実行し、Checkで結果を検証し、Actで改善策を実行するという繰り返しにより、目標に向けた行動が徐々に精度を増していきます。
KPIが未達成であれば原因を分析し、施策を調整することが必要です。サイクルを止めずに回し続けることで、KGIの達成率を高められるだけでなく、組織としての学習と成長にもつながっていきます。

KPIマネジメントで目標達成するためのポイント

important point

KPIマネジメントを成功させるには、ただ数値目標を設定するだけでは不十分です。現場の実情を踏まえた設計や運用ルールを整え、運用の過程で陥りやすい落とし穴を避けることが求められます。ここでは成果に直結する運用ポイントを紹介します。

現状に合ったKPIやCSFを設定する

効果的なKPIマネジメントを行うには、自社の実情や業界環境に適したKPIとCSFを設定することが前提です。現状からかけ離れた目標や、実行が難しいプロセスを無理に指標化してしまうと、かえって業務が混乱し、現場の士気が下がる原因になります。大切なのは、組織の弱点や課題に対して具体的にアプローチできる指標を見極めることです。
営業力が不足しているのか、顧客対応に課題があるのか、あるいは生産性が伸び悩んでいるのかなど、現場の声やデータをもとに、最も影響度の高いプロセスに焦点を当てて設定することで、実効性のあるマネジメントが可能になります。

KPIの達成を目的にしない

KPIはあくまで最終的な目標に至るまでの中間地点に過ぎず、それ自体が目的になってしまうと、本来のゴールを見失うリスクがあります。数字だけを追いかけることに意識が集中すると、手段が目的化し、顧客満足度の低下やチームの柔軟性の欠如などの副作用を生じかねません。
「訪問件数を増やす」のKPIがあった場合、それだけに集中してしまうと、顧客との信頼関係を築く本来の意図が薄れてしまう可能性があります。大切なのは、KPIの達成がどのように最終目標(KGI)につながっているのかを常に意識し、成果に直結する行動に結びつけていくことです。

KPIの数を増やしすぎない

Don't add too many KPIs

KPIを細かく設定しすぎると、現場が混乱しやすくなり、どの指標に注力すべきか分からなくなることがあります。KPIはあくまで大切なプロセスに絞り込んで設定することで、その効果を発揮します。数が多いと、かえって意思決定のスピードが落ちたり、優先順位が曖昧になるため注意しましょう。
複数の目標がある場合でも、もっとも成果への影響が大きいポイントに集中することが大切です。指標は少なくても、現場の行動や改善につながるものであれば十分です。数に頼るのではなく、質の高いKPIを選び、組織のリソースを効果的に活用できるよう設計していくことが求められます。

KPIのマネジメントに関するおすすめの本3選

ここからは、KPIマネジメントに関するおすすめの本を3つご紹介します。

1.最高の結果を出すKPIマネジメント

best results

出典:最高の結果を出すKPIマネジメント|本|中尾隆一郎 (著)|フォレスト出版|通販|Amazon

注目ポイント

  • 目標達成に繋がる正しいKPIの設定方法を解説
  • KPIを単なる数値管理ではなく、戦略的な意思決定に活かす方法を具体例とともに紹介
  • 組織の成果を最大化するための実践的なマネジメント手法を解説

料金

2,200円(税込み)

本の基本情報

出版社 フォレスト出版
発売日 2018/6/22
著者 中尾隆一郎 

※2025年3月時点

2.人と組織を効果的に動かす KPIマネジメント

people and organization

出典:人と組織を効果的に動かす KPIマネジメント|本|楠本和矢 (著)|すばる舎|通販|Amazon

注目ポイント

  • KPI設定の重要性と効果的な運営方法を解説
  • 理論と実例による、より効果的な実務のための一冊
  • KPIマネジメント導入時の注意点と解決策を紹介

料金

2,277円 KINDLE版(税込み)

本の基本情報

出版社 すばる舎
発売日 2017/10/21
著者 楠本和矢 

※2025年3月時点

3.新版 2時間でわかる 図解KPIマネジメント入門

introductory guide

出典:新版 2時間でわかる 図解KPIマネジメント入門|本|堀内 智彦 (著)|あさ出版|通訳|Amazon

注目ポイント

  • 成果をあげるためのマネジメント手法を図解を用いて解説
  • 直接部門だけでなく、間接部門の目標設定例も紹介
  • 実効性のあるKPIを作るためのたたき台になる内容

料金

2,420円(税込み)

本の基本情報

出版社 あさ出版
発売日 2022/8/23
著者 堀内 智彦 

※2025年3月時点

まとめ

KPIマネジメントは、目標に向けた行動を数値で管理し、組織全体の動きを整えるための仕組みです。KGI・CSF・KPIの関係を理解し、現実に即した指標を設定することで、無駄なく戦略的な進行が可能になります。
多様化する人材や激しい競争環境にも柔軟に対応でき、PDCAの精度も向上します。正しく運用すれば、業務改善と成果向上の両方を実現することが可能です。目標達成力を高めたい企業は、KPIマネジメントの導入を積極的に検討してみてください。
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koujitsu編集部

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